2011年10月4日火曜日

藤原節夫講演会 動画


2011.9.29藤原節男氏講演会「泊3号機検査記録改ざんの真実!」


泊原発廃炉の会で行われた 泊原発で働かれていた藤原さんの講演会です。
岩上チャンネルで動画としてアップしてくれています。

 臨界事故の危険性
2009年 3月当時北海道電力の泊三号機は、建設を終わり、使用前検査の段階。
電気工作物検査員として、3月4日、と5日の2日間にわたって減速材温度係数測定検査。
原子炉冷却材(減速材)の温度が上がっても、原子炉出力を抑えることができるかどうかを
判定する、原子炉事故制御制の重要な検査
原子炉制御性がないと、チェルノブイリ事故同様、反応度事故。
・減速材温度(反応度)係数が正→原子炉不安定
3月4日の検査では負にならないといけないこの係数が、正。
高性能燃料(55GWd/t燃料、高性能だが、リスクが高い)を初装荷燃料として、日本で
はじめて使用。
・このまま運転すれば、臨界事故につながる危険な状態。
・翌日3月5日は、部分制御棒挿入、ホウ酸濃度低下の対策をとって再検査。
その結果、係数が負になったので、条件付きで合格。

 記録改ざん命令
3月4日の不合格の検査記録と3月5日の条件付き合格の検査記録の両方を上司グループに
報告。ところが、グループ長は、3月4日の検査記録を削除するように命令。
不合格の検査記録も重要だと訴えた。
グループ長は、できの悪い成績書の不備を指摘しているだけ。
承認印は押さない。
評価を絶対に下げてやる
グループ長は、原子力安全・保安院の追及を恐れ、慣例に合わない、不都合な真実をもみ消し
たかった。

 やむを得ず、公益通報 そしてクビ→現在法廷闘争中

①検査業務部長に内部申告
かばいあい、記録改ざん命令は不問。
記録変更不要。早急に報告書再提出せよ。
②機構規則 記録改ざん命令という不適合業務の再発防止対策を実施要求→
かばいあい、黙殺。報告書再提出が遅れたことで、配置転換、賞与査定
③理事長、業務改善目安箱に内部申告。
原子力安全委員会に公益通報
経産省・原子力安全委員会に公益通報
原子力安全には、関係ないということで→不受理
④黙殺
2010年一月に再雇用しないと機構から通告があった。

  原子力施設安全情報申告調査委員会
飯塚悦功(いいずかよしのり)東京大学
石島清見(いしじまきよみ)高度情報科学技術研究機構
元日本原子力研究所
大橋豊彦(おおはしとよひこ)尚美学園大学
大橋弘忠(おおはしひろただ)東京大学
プルトニウム飲んでも安全と言った人
久保恵一(くぼけいいち)監査法人
小林英男(横浜国立大学)
関村直人(せきむらなおと)東京大学、テレビ出演
山本隆(やまもとたかし)東京弁護士会
和気洋子(わけようこ)慶応義塾大学

 原子力安全委員会
委員長 班目 春樹 (2010年4月)元東京大学
委員長代理  久木田豊 (2009年4月)元名古屋大学
以下省略
 原子力村の組織
東京大学を中心とする大学教授達
経産省
日本原子力研究開発機構
電力会社
日立、東芝、三菱の原子力総合メーカー
建設会社 機器メーカー 検査会社等

 その他
再雇用訴訟中にも弁護士に圧力→本人訴訟
泊原発3号機、調整運転について
震災後、100パーセント出力運転検査を受けずに5ヶ月の無許可調整運転は違反
検査逃れである
ストレステストはもともと経済用語
ストレステスト自体無意味
そもそも判定基準が無い。
ただ耐力限界予想計算だけ。すべて、耐力限界内で十分と判定して、合格させる。


未来の時間を破壊
哲学者である内山節さんの近著 文明の災禍
原発事故が奪ったのは住民の未来の時間である
人間の営みが住民の未来の時間を破壊した

殺人は被害者の未来の時間を破壊する。
原発の事故は地域の未来の時間ごと丸ごと破壊する。
未来の時間を破壊することが平気な社会、それは恐怖に満ちた社会であるという哲学者の問いは重い
未来の時間を奪われた土地は死の町そのものである。