2012年5月31日木曜日

Urgent International Appeal "Restart of Ohi Nuclear Power - A Threat to International Security" 31 May 2012


Urgent International Appeal
Restart of Ohi Nuclear Power - A Threat to International Security

We call on all governments and citizens of the world to stand with us and express your appeals to Prime Minister Noda before he makes a final decision on the restart of Ohi nuclear power.
The critical condition of Fukushima Unit 4 is attracting international attention as the US military and defense newspaper “Stars and Stripes,” the Washington Street Journal and the New York Times began warning of its risks. Finally, even the Japanese media started to report on this issue.

Since the beginning of May, several international no-nukes and environmental organizations such as Abolition 2000, ISDE Italia Network, and civic groups in California have released international appeals regarding Japanese nuclear power policy calling for a total moratorium on all Japanese nuclear power and immediate intervention to secure the Fukushima Unit 4 spent fuel pool. On 29 May it was widely reported by international media that radioactive cesium released from Japan's crippled Fukushima Daiichi nuclear power plant have been found in bluefin tuna caught off the western coast of the United States.  It is clear that Fukushima is not only a Japanese issue but also of international concern.

We jointly with Green・Action and the endorsement of 72 Japanese civil organizations have submitted our petition “An Urgent Request for UN Intervention to Stabilize the Fukushima Unit 4 Spent Nuclear Fuel” to Prime Minister Noda and UN Secretary General Ban Ki Moon on April 30. As of today, the total number of civic organizations from all over the world which have endorsed the petition has reached 324. As a response to Prime Minister Noda’s announcement to restart the Ohi nuclear reactors, we appeal to Mr. Noda as follows:
1.        Stop the restart of the Ohi nuclear reactors to show that Japan is a responsible member of the international community.
2.        Acknowledge that restarting nuclear power is an issue of a totally different dimension from the supply and demand of electricity and take the decision to put an end to nuclear power.

Why this appeal?
1.        The Japanese government should put all its efforts into stabilizing the Fukushima Unit 4 spent fuel pool as a top priority.
2.        Japan as the country which is responsible for exposing the whole world to such a risk of radioactive contamination and which has failed to stabilize the Fukushima Unit 4 spent fuel pool is not qualified to generate any nuclear power.
3.        The biggest nuclear threat to the world today is not any North Korean nuclear weapon but rather the Japanese Fukushima Unit 4 spent fuel pool.
4.        The Japanese government is responsible for the Fukushima Daiichi nuclear disaster, creating 160,000 radiation refugees, exposing children to the risk of radiation, and destroying the lives of the 1.8 million residents who remain in Fukushima. Many more Japanese outside Fukushima are also forced to live with a high risk of radiation exposure. It is totally out of the question that the Japanese government which has so failed its people should restart any nuclear power, least of all, the Ohi nuclear reactors. 
5.        The Japanese government has not learned from the Fukushima Daiichi disaster. The fact that a restart of nuclear power is being discussed as a matter of simply providing sufficient electric power in itself proves this..
6.        A “nuclear dictatorship without ethics or responsibility” continues to exist to this date, and it still controls Japanese energy policy.
7.        If the restart of Ohi is forced to go ahead, the rest of the nuclear power plants in Japan will also be restarted.
8.        Some experts are warning that another big earthquake may happen this very year. If they are right, another Fukushima disaster will be inevitable.
9.        As a responsible member of the international community, the Japanese prime minister should not make a decision which exposes the world to a new risk of radioactive contamination.
10.      What Prime Minister Noda should do as the prime minister of the country which caused such a nuclear disaster is swiftly put an end to nuclear power.  Unless such a decision is taken, it will be impossible for the prime minister to regain the confidence of his own people or the international community.

We call on all governments and citizens of the world to stand with us and express your appeals to Prime Minister Noda before he makes a final decision on the restart of Ohi nuclear power.
May 31, 2012
Shut Tomari
1-2 Higashisapporo, Shiroishi-ku, Sapporo Japan
Post Box 003-0006   TEL:+81-(0)90-2695-1937  FAX:+81-(0)826-3796

Contact Details for Prime Minister Yoshihiko Noda

●Prime Minister’s Office TEL:+81-3-3581-0101 FAX:+81-3-3581-3883
Opinion box to Prime Minister (in Japanese) https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html
●Diet Office TEL:+81-3-3508-7141 FAX:+81-3-3508-3441
●Local Office TEL:+81-47-496-1110 FAX:+81-47-496-1222

_____________
Press Release: Coalition Sends Urgent Request for UN Intervention to Stabilize the Fukushima Unit 4 Spent Nuclear Fuel, 30 April 2012
http://www.greenaction-japan.org/modules/wordpress0/index.php?p=95

この国は原発を持って大丈夫か 東海村長 村上達也

この国は原発を持って大丈夫か
                          東海村長 村上達也
 413日、この国は二つの阿呆な振る舞いをしでかした。一つは北朝鮮の宇宙ロケット発射に過剰反応しながら自らお粗末な対処能力を暴露したこと、もう一つは首相と三閣僚が大飯原発34号機の再稼動の「政治判断」をしたこと。
 全く呆れた国だ、情けない国だとつくづく思う。北朝鮮のロケット発射騒ぎはさて置き、未だ収束せざる世界的歴史的大惨事、福島原発事故を起こしておきながら、なんの反省もない国や電力・原子力界には怒りを超えて悲しくなる。原発事故後、既に一年を経てもなお原因究明も責任の所在究明もできずにいる。否しようとしないでいる。その結果何一つ新たな原子力政策を打ち出せず、方向転換もできないでいる。ドイツのメルケル政権は直ちに7基の原発を停止し、2022年までに全17基を全廃する措置に出たというのにだ。
 言葉では「脱原発依存」とは言っても国内の全原発を俯瞰したうえで、どれをどうするのか判断基準も行程表も政府から示されていない。新設中、計画中の原発はどうするかも明らかでない。出てきたのはあろうことか付け焼刃、俄かづくりの暫定新安全基準そして再稼動に前のめりの「政治判断」ということだ。しかも新安全基準は完全に信用失墜し、存在意味のない原子力安全・保安院、原子力安全委員会が策定したものだ。東海村JCO臨界事故後サボタージュしてきた推進と規制の組織分離、原子力規制庁の設置も後回しだ。
 私は原発立地市町村長の中で只一人、しかも原子力発祥の地から脱原発を唱えている首長だが、この思いに至った根底は「東海第二原発もあわや福島の二の舞であった。原発事故で故里を失い、流浪の民はゴメンだ」という思いにあるが、決定的であったのは昨年618日の海江田経産大臣の玄海原発再稼動に向けての安全宣言であった。それが、この度の大飯原発再稼動の「政治判断」でいよいよ決定的となった。「この国は原発などを持つ資格なし」と。思えば私はJCO臨界事故時もこう言ってきた。「日本は科学技術的には原発を持つ能力はあるかも知れない、しかし保有する社会体制、社会的コントロールシステムを欠いている」と。
 福島原発事故を経験した後もやはり変わろうとはしていない、否政治家も官僚もその能力を備えていないようだ。個別原発の再稼動ということに視点を捕られ大局を捕らえた政策判断ができていない。戦前のエリートも大日本帝国だ、列強だと自惚れていたが思考は戦術に捕らわれ戦略的能力を欠いていたし、国益と言いながら軍部の立場、利益に固執し国民に塗炭の苦しみを与えた。ところで「国策」などというおどろおどろしい言葉はやたらに使われるものではないが、原子力政策、原発は「国策」だとのたまっている。想起されるのは、昭和16年の対米英戦に備えた御前会議決定の「帝国国策遂行要領」ぐらいである。原発は民衆にとってどういうものか、この言葉は意味してないだろうか。
 さて政府と電力・原子力界は事故後の改革をサボタージュして各個撃破的に個別原発再稼動によって旧に復そうとしているが、それこそ彼らにとって致命傷となるだろう。国民世論を見てもらおう、80%以上の国民が脱原発を支持している。国民は東日本大震災、原発事故に遭遇し価値観の転換をしたのだ。経済発展、利便性、効率性を求めることから今と未来を生きる全ての命、それを育む自然、故里つまり持続可能性に価値観の転換をしている。特に若い世代、中でも若い女性に顕著で、脱原発の国民的運動はこの人たちに担われ、原発事故から1年余経って収束するどころか全国津々浦々に拡大し続けている。それを私は講演会や署名活動ばかりでなく、日々の公務の中でも感じている。これは政党や労働組合など組織によって動員された旧来型でなく市民の自発的運動であって、日本史上稀有なことである。
 428日、全国市町村長の有志100名以上が住民の生命と財産を守る地方自治の本旨に則って、東京の城南信用金庫本店に集い(仮称)「脱原発をめざす首長会議」を立ち上げる。紙幅が尽きたのでこのことを伝え筆を擱きます。
 
 
 

国際緊急声明文「世界の安全保障を脅かす日本の原発の再稼働」(原文)

国際緊急声明文
「世界の安全保障を脅かす日本の原発の再稼働」(原文)
福島4号機使用済み燃料プールの危機的状況が、急激に世界で注目を集め、アメリカの
軍事防衛専門誌「Stars and Stripes」を始めとして、ウォールストリートジャーナル、
二ユーヨークタイムスその他の大手アメリカの新聞社も次々と警告を発しています。日
本でもようやくメディアが取り上げ始めました。
5月に入って以来、反核世界ネットワークAbolition 2000が、日本政府に対して原発の
再稼働を停止せよとの声明を出し、イタリアの環境団体ISDE イタリアネットワークが、
福島4号機燃料プールに言及して、日本の原発からの撤退を求める声明を発表し、それ
に関する国際署名も始めました。カリフォルニアでは、カリフォルニア州の2人の上院
議員に対して、ロン・ワイデン上院議員と共にこの件に関してアメリカ政府へ働きかけ
ることを求める署名運動が始まっています。そして、5月29日には、アメリカ西海岸
沖で捕獲されたクロマグロからセシウムが検出されたことが報道されました。福島4号
機使用燃料プールの問題は、もはや日本だけの問題ではなく、世界の安全保障の問題で
あるとことに、今、世界の人々が、気づき始めているのです。
野田総理がオバマ大統領と会談を持った4月30日、私たちは、グリーン・アクション
と連名で、日本の72市民団体の賛同を得て、野田総理と国連事務総長バン・ギムン氏
宛に、「福島第一原発4号機使用済み燃料プールの安定確保に関する緊急要請書」を
提出しました。現在、この要請文に対するす世界中からの賛同団体の数は、合計325
団体にまでのぼっています。
昨夜行われた関係4大臣との会合において、野田総理が原発立地自治体の容認を得て大
飯原発の再稼働の判断をしたいと表明されました。この表明に対して、私たちは、以下
の声明を行います。
声明主旨
1. 野田総理は、世界の安全保障のためにも、国際社会の一員である日本の首相とし
て、大飯再稼働を見合わせるべきである。
2. 野田総理は、原発再稼働は電力供給の次元で判断されるべき問題ではないことを
認識し、世界の安全保障と世界からの信頼回復のためにも、今、脱原発政策への
転換の決断をすべきである。
理由
1.
日本政府は、まず福島4号機使用済み燃料プールを含む福島第一原発の安定化を最
優先の課題として、取り組むべきである。
2.
日本のみならず、世界中を危機的状況に陥れ、事故後一年以上たった今も、福島4
号機プールの安定化を達成できない日政府に、原発を扱う資格はない。
3.
現在の世界の最大の核の脅威は、北朝鮮の核開発ではなく、日本の福島4号機使用
済み燃料プールの問題である。
4.
福島第一原発事故を起こし、16万人の原発避難者を生み出し、子どもたちに日々
被曝を強い、180万人の福島にとどまる人々のくらしを破壊し、数知れない多
くの日本国住民に放射能汚染との共存を強制している日本政府が、福島4号機プ
ールの問題を抱えつつ、原発の再稼働を強行するということは全くの問題外とし
か言いようがない。
5.
福島第一原発という過酷事故を起こしながら、再稼働が議論になり、電気が足りな
いから再稼働は仕方ないという声が未だ多々あるということが、日本の社会の根
本的な問題を提起している。日本政府は福島から学んでいない。
6. 「倫理と責任に欠ける原子力独裁」は、福島事故後1年以上経た今も、続いている。
7. 大飯原発再稼働が強行されれば、全国の原発の再稼働もなし崩し的に強行されて
行くだろう。
8. 今年中に大地震が起きることが専門家により予測されている日本で、このまま原
発再稼働が進めば、第二の福島事故が起こることは避けられない。
9. 国際社会の責任ある一員として、日本の総理大臣は、世界の安全保障をさらに脅
かすこととなることが予測される原発再稼働の決断をすべきではない。
10. 野田総理が取るべき道は、福島第一原発の過酷事故を起こした国として、潔く脱
原発政策への転換をはかることである。これなしに世界と日本国民からの野田民
主党政権に対する信頼回復はあり得ない。
私たちは、私たちと思いをひとつにする世界中の市民のみなさんが、今、野田総理に声
を届けるようよびかけます。
2012年5月31日
Shut泊
003-0006 札幌市白石区東札幌6条4丁目1−2
TEL: +81-(0)90-2695-1937 FAX:+81-(0)11-826-3796

2012年5月26日土曜日

2012年6月9日 元スイス大使 村田光平氏講演会「事故で世界中が破滅...... 福島第一原発4号機に危機感を募らせる国際社会:国際社会は日本をどう見るか?」




長年、反核を唱えて活動され、福島4号機使用済み燃料プールの危機的状況に関して、国内外に警告を発信してこられた元スイス大使の村田光平さんの講演会のお知らせです。
村田氏は4月27日にはこの件に関して、藤村官房長官にもお会いになっています。

村田さんの警告をもとに、Shut泊とグリーンアクションも、野田総理と国連事務総長バン・ギムン氏宛に、福島4号機資料済み燃料プール安定化のための国連の介入と国際支援を求めて国際署名を始めました。世界中が、この問題に注目している今、村田氏のお話を伺います。
「事故で世界中が破滅...... 福島第一原発4号機に危機感を募らせる国際社会」  http://www.wa-dan.com/article/2012/05/4-4.php(週刊朝日5月18日号)

日時:北大学術交流会館小講堂 14−17時

主催:北大家田研究室
協賛:Shut泊、脱原発をめざす女たちの会、その他

2012年5月24日木曜日

北2012年5月24日 高橋はるみ道知事宛 泊原発周辺の活断層調査第三者委員会設置及び耐震性安全対策に関する 緊急要請書


北海道知事 高橋はるみ様

泊原発周辺の活断層調査第三者委員会設置及び耐震性安全対策に関する
緊急要請書 

要請の主旨
  
1.        泊原発周辺の複数の活断層とその連動の可能性に関して、独立した第三者委員会を設置し、調査を行うこと。
2.        この第三者委員会の委員の選考委員会に、市民代表最低3名も選考委員として参加すること。
3.        この第三者委員会の委員に市民代表3名を参加させること。
4.        この第三者委員会による調査結果に関する道民公聴会を開くこと。 
5.        この第三者委員会の結果と道民公聴会の結果を踏まえて、安全対策の策定及びその実施が終了するまで、泊原発の再稼働を容認しないこと。

要請の理由

5月21日の第73回原子力安全専門委員会では、活断層の連動に伴う挿入時間などの問題、及び大飯原発の斜面崩落の問題について審議が行われました。大飯原発再稼働の耐震性の再評価で、関西電力は、制御棒挿入時間の評価を2.16から1.88秒に引き下げました。 これは、関西電力が時刻解析法に解析方法を変えて、1.88秒を導いたことがわかります。電力事業者が、原発の安全性基準をクリアーするために、重要なデータを意図的に低く見積もったわけです。[1] これは、安全性担保に不可欠な耐震性の再評価が、電力事業者にまかされていること自体に問題があることを明らかにするものです。

北海道電力が4月23日に、経済産業省原子力安全・保安院に提出した泊原発周辺の活断層の連動評価に対して、保安院より「地震の揺れの周期が長い場合、従来想定された揺れを上回る可能性がある」と、事実上却下され、この件に関する再調査を指示されました。泊周辺沖に160キロメートルにも及ぶ活断層があることが新たに指摘され、原子力安全・保安院は、北電に再調査を指示しました。福島第一原発事故発生直前の2011年1月に発表された、政府機関による活断層の調査結果は、福島第一原発と泊原発周辺で、大きな地震が発生する可能性が、ゼロに等しいと報告していたことは、ご記憶に新しいことと思います。国の地震と津波に関する意見聴取会において、泊原発周辺の断層の連動範囲について、さらなるデータが必要であり、断層の長さをさらに陸域に延長した評価も考えられるとの指摘がなされました。これに答えて、北電は泊原発周辺の活断層の再調査を行い、周辺にある海側と陸側の活断層の連動を想定した耐震安全性評価を行った結果、今回、従来の想定の550ガルを上回る揺れが起こる可能性があることを報告しました。

私たちは、今年3月6日、北海道議会に対して、泊周辺の活断層の調査を、泊原発1、2号機の再稼働を急ぐ北電に任せるべきではなく、道として独立した第三者委員会を設置して、独自の調査を行うことを求める請願書を提出致しました。今回、明らかになった泊原発周辺の活断層の連動の可能性は、泊原発の耐震性の問題を改めて問うものであり、中立な第三者委員会による調査が必要であることは、言うまでもありません。

また、泊原発以外の原発周辺の活断層に関しては、4月24日原子力安全・保安院は、敦賀原発の原子力建屋真下を走る断層を視察し、活断層である可能性があることを指摘しました。これは、活断層の上に原発は立てられないとする国の基準に反するものです。福井県の日本原子力発電の敦賀原発の敷地内を走る活断層や地下の亀裂を巡っては、これまで耐震性に問題がないとしてきた日本原電に対し、専門家が繰り返し疑問を投げかけてきた事実も明らかとなりました。平成20年に、1号機から東側に250メートル離れた敷地内を走る海底断層が活断層であることが新たに確認され、専門家から敷地内におよそ160本ある「破砕帯」と呼ばれる亀裂の一部が周辺の活断層の動きに連動することで、地面に傾斜などができて、原発の施設に影響する可能性が指摘されました。これに対して、日本原電は、調査や解析を行った結果、平成22年に「こうした亀裂と活断層が連動することはなく、原発の安全性にも影響しない」という評価結果をまとめ、経済産業省の審議会で妥当かどうか審議している最中でした。

これに対して、地形学が専門の東洋大学の渡辺満久教授は、「地下にある小さな亀裂が敦賀原発の近くの浦底断層という大きな活断層と連動する可能性については、われわれが4年前から指摘してきたことで、保安院や日本原電の対応は遅い」と批判し、さらに、「これまでの原発周辺の活断層の評価はあまりにもずさんだと言わざるをえず、敦賀原発以外にも周辺の活断層が正しく評価されていないところは数多くある。東日本大震災以来、地震が各地で頻発していることもあり、いつ地震が起こってもおかしくないという前提で、活断層を正しく評価すべきだ」と話しています。

渡辺満久教授は、2009年10月に、泊原発の西方沖15キロに存在する可能性があると指摘する調査研究結果を公表しました。しかし、北電はボーリングなどによる追加の地質調査を行なった結果、2011年6月に活断層を示す地形のずれは認められない、と渡辺教授の指摘を認めませんでした。

以上のことを踏まえて、私たちは、泊原発の安全性の確認し北海道民を原発震災の危険から守るためには、独立した第三者委員会の設置、そして、その委員会による泊原発周辺の活断層の連動の可能性及び泊原発の耐震性の調査が不可欠であると考えます。理由は以下の通りです。

1.        再稼働に関して利益相反の電力事業者に、安全性担保に重要不可欠な活断層の再調査、及び耐震性の再評価がまかされるべきではない。 

2.        市民団体との2011年1月23日、3月26日及び4月11日の北電との交渉で、北電は、「100%安全な原発はない。しかし、泊1、2号機の再稼働を1日でも早く行いたい」と繰り返し明言しました。再稼働を急ぐ北電が、地震発生時の泊原発の耐震性評価に不可欠な活断層の連動の調査を行うことは、利益相反です。

3.        北電は、2010年10月に発表された渡辺満久教授の専門家としての指摘を無視し、独自で行った調査結果に基づいて、活断層は存在しないとして、泊原発の運転を続け、それを道も国も黙認してきました。日本原然が、敦賀原発周辺の活断層に関する専門家の指摘を否定し続けてきたことからも明らかなように、原子力事業者は自社の利益に相反する専門家の指摘を無視し続けてきました。 5月16日に行われた国会事故調査委員会においても、2006年に津波による原発への被害が警告されていたにも拘らず、東電は何ら措置を取りませんでした。泊原発も2006年に同様の警告を受けた原発のひとつです。このように新たに暴露された一連の事実は、改めて、原発の安全性に不可欠な活断層の連動と耐震性の調査を、電気事業者にまかされるべきではないということを証明するものです。

4.        道民を原発震災から守るためには、利益相反ではない専門家を含む独立した泊原発周辺の活断層に関する第三者委員会の設置と、それによる調査、そして市民参加が不可欠です。

泊原発1、2号機のストレステスト意見聴取会の審議は既に5月15日に開始されました。 再稼働の問題に関するこの件の重要性と緊急性を踏まえ、6月8日までにご回答いただけるよう、お願い申し上げます。

2012年5月22日

西積丹の活断層を考える会 滝本正雄
「プルサーマルを知ろう」後志住民ネットワーク(ぷしね)小林芳子
岩内原発問題研究会 佐藤英行
Shut泊 泉かおり

連絡先:FAX 011-826-3796  TEL: 09026951937 ()


賛同団体

1.        かみしほろ5000本 のひまわりの会
2.        廃炉の会・十勝
3.        脱原発ネット釧路
4.        風の町の未来S(せたな町)
5.        大間原発訴訟の会
6.        岩内原発問題研究会
7.        しりべし女の広場
8.        脱原発ネットワークあかいがわ
9.        脱原発ネットワークニセコ
10.     脱原発カフェ おたる
11.     米空母に反対する市民の会
12.     核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会
13.     幌延問題を考える旭川市民の会
14.     「みどり北海道」準備会
15.     チーム今だから(旭川)
16.     非戦いぶり
17.     グリンピース(室蘭)
18.     脱原発!!放射能から子どもを守ろう 江別実行委員会
19.     「命どぅ宝」と手を結ぶ石狩市民の会
20.     脱原発をめざす女たちの会
21.     北海道電力とともに脱原発をめざす会
22.     北海道のエネルギーの未来を考える10000人の会
23.     札幌YWCA
24.     I女性会議札幌
25.     ほっかいどうピースネット
26.     ポラン広場北海道
27.     さっぽろ食まちネット
28.     市民放射能測定所 はかーる・さっぽろ
29.     「放射線汚染防止法」を制定する札幌市民の会
30.     子どもたちの未来を創る会
31.     シアターキノ
32.     市民自治を創る会
33.     第9条の会・オーバー北海道
34.     脱原発をめざす北電株主の会
35.     サッポロッカショ
36.     泊原発の廃炉をめざす会
37.     ベクレルフリー北海道
38.     泊原発を止める会



[1] 福井県知事西川一誠様、福井県原子力安全専門委員会宛の要望書「悲惨な福島事故を顧みずに安全基準をふみにじり、安全性評価を従来より甘くする関電の暴挙は絶対に認めないでください。「国の一元的責任」を主張する福井県は、制御棒挿入時間の問題、斜面の問題について国の評価が未だ出ていないことを確認してください」グリーン・アクション、美浜の会 2012年5月23日