2012年5月23日水曜日

ISDE イタリアネットワーク 「日本の原発の停止と緊急に福島第一原発からの使用済み燃料棒を取り出すことを要求する声明」(骨子)


「日本の原発の停止と緊急に福島第一原発からの使用済み燃料棒を取り出すことを要求する声明」(骨子)

このアピールは福島の事故を取り巻く日本の外側の沈黙の壁を突き破ることを目的とする。野田首相の率いる日本政府は脱原発依存という事故後に表明された前任者の意図から事実上後退した。しかし、国民の間での反原発の動きが高まっている。国際的には、われわれは福島の事故は小さなもので、事態は収拾され日本国民への影響は最小限と信じさせられているが状況はまったく違っている。
事故時3機の原子炉が運転中で熔解した燃料の量はこれまでの事故の総量を上回り、一号機からは漏れ出しており、まったく制御できない状態にある。「冷温停止状態」宣言は、全く意味をなさない。再臨界の可能性も排除されない。
使用済み核燃料冷却プールは反復して発生する震度の高い地震により予測できない重大な事故を起こす可能性がある。日本の内閣官房の専門家グループはマグニチュード9の地震および巨大津波が23年内に広範囲に発生する可能性があるとみている。
日本の東北地方の放射能汚染は当局は当初から隠蔽工作を行ったが沈静化の兆しはなく、多くの住民が郷土を失い、生活と未来を失い不安に喘いでいる。
日本政府は子供の放射能汚染の上限を引き上げ、住民の安全を守ることよりも常態を装うことに汲汲としている。55日、日本のすべての原発が停止したが、電力の供給に支障は出ていない。再稼働の動きに対する住民の反対は盛り上がっており、決然とした抗議が行われようとしている。 これらの問題は日本だけでなく国際社会全体にかかわるものであり、我々は日本の当局に以下のことを要求する。
・停止中の原発を再稼動させないこと、
・深刻な破壊を受けた燃料プールから燃料棒を取り出し他の場所に移動させるよう緊急に介入すること、
・今からでも子供たちを即刻汚染地から避難させる準備をすること、
・東電の手に余ることが示された福島の事態収拾のため国連の後援の下、国際的な広範な権能を与えられた組織を設置すること